ドクター白鳥の頭痛相談室(その17)
第41回日本頭痛学会総会のまとめ
1日目
2日目
- 一般演題
- ランチョンセミナー5 Challenging headache cases and how to handle them
- 頭痛の缶詰
- Women are different from men.
一般演題
群発頭痛
ラモトリギンが奏功したSUNCT症候群 83F
持続時間が少ない一側性頭痛 自律神経症状ともなう
左顔面の痛み
78才 瞬間的なするどい痛み
PSL使用で軽減 しかしアスペルギルス肺炎に 中止せざるをえない
1日最高190回 口を動かしただけで誘発
発作期間は1−2W
1回60-120秒
NSAIDSは無効
プレガバリン少しだけ効果
ラモトリギン25から開始 75で効果
軽くなる、頻度も激減
中止で再開 したがって25を続けている
海外に比べ少量で効果
自律神経症状は残存する
日本では高齢が多い?
そのほかの一次性頭痛
一次性雷鳴頭痛17例 一次性労作性頭痛9例 性交時頭痛5例の特徴と予後
雷鳴 女性
労作 男性
性行為 男性
に多い
- 雷鳴頭痛の誘因
入浴 運動 オルガズム時
部位性状いろいろ
画像 MRA狭小化6例(RCVS)も *これって一次性? フロアより ICHD−3版では1次性にならない
NSAIDS効果3/8
経過良好
片頭痛などほかの頭痛伴う例11例あり - 労作性
40歳前後
男性多い
インドメサシン有効 労作前に服用
*フロア 運動時頭痛 運動前に内服? - 性行為
30歳前後
男性
オルガズムズ時
良好 性行為前のNSAIDS
50%でほかの頭痛が合併
*生活指導は? 様子見ながら
RCVSを伴った入浴関連頭痛の2例
- 47F
入浴後に激しい頭痛、嘔吐
CT異常なし
翌日再度頭痛
HTN 片頭痛ともなう
MRIも異常なし
3/4回は入浴関連頭痛
その後MRAで血管攣縮 - 28F
出産3か月後
お風呂で頭痛
MRAでソーセイジ様の血管攣縮
発作時高血圧
文献21例のまとめ
平均54才
血管攣縮あり RCVS
産褥期が多い
入浴 シャワーがきっかけ
合併症の出血は1W 梗塞は2W以後に多い
予防はニモジピン
*フロア 急性期治療は? 1人はボルタレンがある程度効果あった
新規発症持続性連日性頭痛NDPH ICHD−2を満たさない1例
- 中学生F
2月2日からガンガンする頭痛
神経学 MRI OK
片側ではないが、持続性と発作性の頭痛が混在
インドメタシン効果
ガバペンチン効果
アミトリプチンも効果
しかし再発
うつとの関連??
3βでは、発症日が明らかで3ヶ月以上毎日続く頭痛 と改訂されているので、これもNDPHとして治療
ラモトリギン著効の睡眠時頭痛1例
- 83F
10年前から
2、3時間でほぼ毎日頭痛で目が覚める
診断
1ヵ月15回おこる
覚醒後15分以上持続
高齢発症
HTの既往
カフェイン・インドメサシン効果なし
ラモトリギンで効果
世界で170例の報告めずらしい
画像診断必要 橋梗塞 視床下部病変を否定すべき
ラモトリギンは興奮性のグルタミン酸を抑制 てんかん・気分安定化に使われる
長時間継続する頭痛とHTを認めた性行為関連頭痛
- 44M
後頭部痛
性行為中
ほとんどは1時間で改善
この方は12時間を超えた
珍しい
RCVSともなうことも多いことが分かってきた
HTで血管内皮障害が起きたのではないかと考察した
連日のMRA・血管撮影で脳底動脈の形態変化を認めた入浴関連頭痛
入浴関連頭痛
一次性雷鳴頭痛
しかし62%で血管攣縮
- 53F
いつもの片頭痛とは違う頭痛
繰り返す
怖くてお風呂に入れない
BA―VAの変化有 収縮部位はいろいろに変化
症状との関連はない
入浴関連頭痛・RCVS
女性ホルモンの低下
血管作動薬
血管拡張刺激
プレガバリン(リリカ)での難治性頭痛の予防効果
片頭痛を主に19例の頭痛
片頭痛3
抑うつを伴う慢性一次性頭痛に対するデュロキセチン(サインバルタ)の効果
- デュロキセチンはアミトリプチン同様5HT、NAともに賦活する
6例で検討
抑うつ 不安 不眠が改善
頭痛も改善 - 抗うつ剤の痛みに効く3つの機序
抗うつ作用による痛みの閾値の上昇
5HT、NAが関与する下行疼痛抑制系の機能改善
片頭痛での5HT枯渇の改善 - セロトニン系(5HT)、NA系 両方にSNRIは作用し、しかもアミトリプチンのように心毒性もないので安全だ
- サインバルタは認知症学会でも、パーキンソンのすくみ足の治療に効果ありと紹介された 今注目のSNRIである
難治性慢性片頭痛における非定型抗精神病薬治療の検討
ドパミンと片頭痛の関連
ドパミンが片頭痛発生機序に関係している
- あくび、悪心・嘔吐、低血圧、など片頭痛徴候はドパミン刺激にもとずく
- 片頭痛患者はドパミン作動薬に過敏
- 換言すればドパミン拮抗薬は片頭痛治療たりうる
- 前兆をともなう片頭痛にドパミン遺伝子変異が指摘されている
オランザピン(ジプレキサ) Group4に記載 診療ガイドライン2013
三環系抗うつ薬に似たプロファイル
D2遮断(ドパミンD2受容体と前兆を伴う片頭痛の間に有意の関連あり)とともに
5HT遮断作用もある
10台で特に効果
45%で効果
MOHあってもなくても約半数で効果
D2遮断
- ドパミンの興奮を抑える
- 側坐核の報酬系を抑える
- 、、、
血糖値上昇に注意
メイヨークリニックでの統合的医療
重度の慢性片頭痛CM患者
バイオフィードバック
リラックスできる呼吸を学ぶ
アプリで継続
CBT
理学療法
マッケンジー法
ヨガ
小児片頭痛に対するトリプタンの有効性と満足度
3歳から15歳
478例
30kg越えると1T それまで反粒
いろんなトリプタンが安全に使えるようだ
若年性片頭痛性脳梗塞でのトリプタン使用
44F
前兆を伴う片頭痛
小脳梗塞
血管はきれい
トリプタンが使えず困る
卵円孔開存による奇異性脳梗塞で、動脈硬化がなければトリプタンが使える?
片頭痛4
CMとレプチン
プロプタノロールがレプチンを抑え、CSDをおさえて頭痛をよくするかもしれない
動物実験でのデータ
抗痙攣剤の片頭痛予防経験
レベチラセタムで効果
ラモトリギンは文献では陰性
片頭痛予防薬の長期的評価
慢性化対策
MOH予防
予防薬ためす順番?
3年以上の39例で後ろ向き検討
頭痛長い人が多い 初診前平均19年
生き残った薬は?
デパケン
アミノトリプチン
しかし、改善したからやめたのでは?
中途半端な演題
セレニカRの前向き研究 実態
1072例 77%前兆なし
片頭痛日数平均10日
400-600mg投与
その有用性
片頭痛日数は43%減少
副作用発現のリスク因子はなし
有効性には(減少しやすいのは) もともと頭痛多い 前兆がある例により有用
逆にトリプタン使用が多い 精神疾患 随伴症状あると効きにくい
ランチョン1 片頭痛の予防療法の展開
雑多な内容の演題でした
- 片頭痛の予防薬は、困った随伴症状の予防のためにも有用
トリプタン無効例で
MOHに対し
MOHになってしまう危険因子
遺伝
過敏性
加齢
環境(ストレス・気象)
ホルモン変化(月経・更年期)
共存症 - 片頭痛は基本的に侵害受容性疼痛
- むずむず脚症候群RLSの合併13%
- MOHの60%にうつ病をともなう
片頭痛だけだと3%程度と一般人口と変わらない? - ここから予防薬の話に
日本では、アミトリプチン・ロメリジンもガイドラインにあり - 適応外だが認められているものにインデラル
TTHではテルネリンも - インデラルなどは侵害受容体のイオンチャンネルに効いているのだろう
- 2013年にFDAがデパケンは妊娠可能女性には使うべきではないと勧告(当院ではそれより前に、インデラルとアミトリプチンに切り替え)
- インデラルの容量 20mgで開始し、60mgまで増やす
20-30mgを2か月投与し、60%の患者で効果
発作を44%減らす効果
欧米では160mg程度使用 日本とは違う - CSDを抑制する
イオンチャンネルと血管の透過性の安定化 - 授乳に関するはっきりした論文はない
- 胎児への影響はないとUSAでの知見あり、ガイドラインではOK
しかし、日本の産科医は慎重な見方
特別講演1 頭痛診療の均霑化
Headache Master School 2013 in Asiaが終わって
片頭痛のメカニズム
- バーンスタインの片頭痛3型
爆発
締めつけ→三叉神経が頭蓋外にも出ている・ボトックスが効くのはこのタイプ?
目の奥 - 頭蓋外→
頸部の筋肉→三叉神経脊髄路核→中枢に - 痛みマトリックスとは?
中枢性痛み感作が片頭痛の主役
増幅系
痛みを生み出す(本来マトリックスとは子宮のこと)
トリプタンから学んだこと
あらかじめ副作用を話しておくことの重要性
エキスパートの問診
CMの模擬患者に対して診察
しかし、まったく受診の必要性を感じていない方で手ごわかった
「ただの頭痛だから」
慢性片頭痛CMと慢性緊張型頭痛CTTH
- CMのinterval headacheとCTTHは区別がつきにくい
- 中枢感作とは?
最初は末梢からの刺激が関与しているが、あとからは勝手に中枢だけで痛みが起こること
Orbito-frontal cortexが関与
薬物乱用やめても興奮が収まらない
理由は? - CMの治療
薬だけでは何ともならない
運動とダイエットが重要
トリプタンを使いすぎてはだめ
トピナ・ボトックスの可能性
小児の片頭痛
思春期までは灰白質が発達していることが、大人との違い
十分な理解が難しい話だった
片頭痛研究のオーバーヴュー
- 女性の疾患の中で4番目のインパクト(WHO)
- 視床下部
PAG 中脳中心灰白質 periaqueductal grey(中脳水道周囲灰白質)
背外側核 橋 - CGRP どこにでもある受容体
予防的アンタゴニストの開発 - TACs
sphenopalatine ganglion自律神経 副交感神経の中心 視床との関連 - 三叉神経とのクロストークの重要性
三叉神経―自律神経反射
三叉神経―頸部筋肉 - 発作性片側頭痛 群発頭痛に似た臨床的特徴をもつが、発作時間はより短く(2〜30分)、発作頻度はより高く、女性に多い疾患。発作はきわめて限定的に片側性であり、眼窩部を中心に生じる。群発頭痛同様:流涙、結膜充血、鼻漏、鼻閉、前頭部または顔面の発汗、縮瞳、眼瞼下垂、眼瞼浮腫など自律神経症状を伴う。
薬物乱用頭痛MOHへの対処
Diener先生「自分の功績は、バルビツレートやジアゼパムなど薬物が頭痛を悪化している」と誰も指摘しなかったころから一貫して主張してきたことだ
特別企画1 頭痛のトピックス メカニズムから治療まで 日本頭痛学会
慢性頭痛の診療ガイドライン2013のポイント
新しく加わった点を羅列
- クモ膜下出血の診断
腰椎穿刺は努力 法的に強制できない - 解離性動脈瘤の診断
症例 40M 重いものを持ち上げ 頸部捻転 頭痛 その後めまい
椎骨A写らない - 片頭痛と脳梗塞
45歳未満で 喫煙 避妊薬使用あると危険度がます
2010Kurth - 経口避妊薬は安全?
前兆あれば禁忌 - 片頭痛の予後
長期的にふつうは加齢でよくなる 3%悪化
1年後は25%は寛解 25%慢性化
先天性(親・胎児のときの母親の薬物乱用) もともとの頭痛頻度 女性 共存症(いびき・外傷・睡眠障害・肥満) 環境(ライフイベント・教育レベル・収入) - トリプタンはSSRI・N併用可能
- 妊娠中 デパケンは避ける
授乳中 スマトリプタンは米国小児学会では安全 エレトリプタンは移行が少ない - 変容性片頭痛と慢性緊張型は鑑別困難
- 小児 スマトリプタン点鼻 体重40kg以上で20mg リザトリプタンは受容できる
予防はトピナ 保険適応なし
国際頭痛分類改訂版 ICHD−Vβのポイント
正式には2016発行予定
分類
慢性片頭痛がサブタイプに独立
小児周期性症候群
周期性嘔吐
トルティコーリス 正式に分類
頭部が片側に傾く
前兆を伴う片頭痛
網膜片頭痛サブタイプに
時間は5-60分
家族性片麻痺性片頭痛
FHM1から4まで
慢性片頭痛
MOHとの鑑別
50%はMOH
中止しても改善しないのは、CM
めまいをともなう片頭痛
前庭症状をともなう
脳底前兆の60%以上でめまい
CMとCTTHの診断
両方みたすときはCMと診断
ヘミクラニアコンティヌアがTACsに含まれるように
群発の症状
耳閉感・顔面紅潮が加わった
その他
4主要群に分ける
寒冷刺激頭痛と貨幣状頭痛 その他の頭痛に追加
新規発症連日性頭痛NDPH 今まで緊張型の扱いだったが、片頭痛の要素もあるので診断基準を変更
発症日が明確 寛解がない 3ヶ月以上持続
診断基準を双方みたすときはヘミクラニア・コンティニュアを優先
血管性
RCVS
パート3
三叉神経痛が詳細に
2次性 帯状疱疹 MSなど
付録
月経関連片頭痛
宇宙
セファラルギア2013参照
時代は変わった
これからはVで分類を
片頭痛のメカニズム
科学で頭痛診療に革命を!
予兆 視床下部
前兆 CSD 大脳皮質
頭痛 視床
片頭痛は末梢の三叉神経侵害受容を反映するのか、純粋に中枢性疼痛なのか?
CGRPおよびCGRP受容体に対する抗体に片頭痛予防効果らある
したがって末梢のCGRPの作用が片頭痛に関与(抗体はBBBこえないので)
遺伝子解析の結果 4つに分かれる
シナプス機能 これが多い
プロテアーゼ
血管機能
侵害刺激受容
予兆
CK1δ 概日リズムとの関連
三叉神経脊髄路核と視床下部との関係
食事 睡眠と片頭痛発作との関連
寝る 食事 視床ニューロンをブロックして痛みを弱める
片頭痛タイプ3つ(バーンスタインの頭痛3型)
拡がる爆発
中に締めこむ 骨膜から硬膜に炎症がひろがる 人サンプルで炎症を証明
眼球奥の痛み
前兆
CSD
光刺激して(過剰カリウムでなく)アストロサイト誘発性のCSD
新たなパラダイム
CSD メガチャンネルが開き、ニューロンの細胞膜透過性が高まる
NMDA受容体抑制
HMGB1放出を促す
グリアの炎症性メディエーターの持続産出にも影響
三叉神経終末を活性化
中枢性だけの疾患ではない
三叉神経も大きな役割
アストロサイトの役割
国際頭痛学会2013からの報告 慢性緊張型頭痛CTTHと三叉神経・自律神経性頭痛TACs
CTTHの治療
マッサージ・理学療法・整体に効果
CTTHのアロディアニアにEtoricoxibとリドカインパッチに効果
Akershufus Study
CTTHで頭蓋周囲筋に圧痛が多い
TACs
群発頭痛が演題多い
翼口蓋神経節刺激
きちんと刺激すれば15分くらいで55%が改善
翼口蓋神経節刺激は逆に群発頭痛を起こすことがある
低頻度刺激だとよくない 群発頭痛の新たなモデル
自律神経にも影響
高頻度ならいい 神経伝達物質をふやす
群発頭痛と三叉神経痛の共存
群発性―Tic 症候群
1枝領域に多い
頻度はバラバラ
ベラパミル効果
三叉神経痛の頻度 群発の4.5%に認める
SUNCTの視床後部深部脳刺激
難治性のSUNCTに試してもいい
ICHDVβ 群発の耳閉感と顔面紅潮
診断変わるか?
耳閉感33% 顔面紅潮20%認める(西洋) しかし診断は変わらない 日本だとそもそも少ない
群発のアロディニア36%で認める
うつとの共存、女性、片頭痛共存例に多い
イブニングセミナー
日常診療に潜む危険な頭痛―自験例から学んだこと
神経疾患の中で一番多いのが頭痛
次いでてんかん 脳卒中
- 24M トラック運転手 持続する頭痛 10月13日なんとなく頭痛 翌日休んだ 近医に 嘔吐5回 CT、採血OK *フロアから しかし振り返ると硬膜に沿って出血? 夜間も頭痛で眠れない 総合診療部に 片頭痛を疑ったが、頭部CTを 正常 大前提の5回以上の発作、は満たしていない イミ皮下注でやや改善 イミグラン経口で効果なし 再度受診 神経内科に MRI A 頭痛4日目 正常 1週間後複視あり再診 頭痛はやや改善 外転神経麻痺 脳ヘルニアの所見 肥厚性硬膜炎を疑い造影MRI エンプティーΔサイン!! 髄液圧246o 除脈・高血圧は急性脳圧亢進サイン 最初のMRI T2* 頭頂部で脳溝とは別に線条に低信号、脈管内に血栓 本来CVT診断できていた
上矢状静脈洞に多い
危険因子 感染症 自己免疫疾患 妊娠産褥 悪性腫瘍 腎不全 脱水
CVTに特徴的な頭痛はない
(横臥位になると悪化・モーニングヘデック)
T2*が有用
しかし、まずは疑うことから始まる
難治性の頭痛
非典型的
重症感を大切に!
静脈系も鑑別に
脳卒中の新たな予防戦略
脳出血は減り脳梗塞が増えた しかし脳出血は再度死亡率が増えている 人種差でいうと、アジアは白人の2倍 抗血小板薬 抗凝固薬を使用していると脳出血時に死亡率が上がる これが最近での脳出血死亡率が増えている理由だろう- 60才M HTN ラクナ梗塞
T2*で出血有
アスピリンを隔日投与に
頭痛 右麻痺で受診 基底核出血 - 75才F 右内頚動脈狭窄
クロピドグレル投与
血圧は安定
頭痛ふらつきで受診
T2*で出血増えている - 41M 右麻痺
BAD 大血管は問題なし
オザクレル ラジカット
アスピリン投与
血圧高めだがBADなので様子見
頭痛前頭部
翌朝意識障害
大出血
入院時のMRI T2*で微小出血あった 反省点
脳梗塞あればT2*必須 出血あれば脳梗塞でもアスピリンは禁忌
微小出血があるとアジア人では脳出血の危険因子となる
白人ではならない
シロスタゾールはアスピリンに比べて出血が少ない
症候性出血はすべてT2*での微小出血の場所からだった
アスピリンは脳梗塞2次予防で脳出血を1.6倍増やす しかし脳梗塞22%しか減らさない
頭蓋外出血は2.6倍に
アスピリンは過去の薬に
大塚のデータ
シロスタゾールはアスピリンに比べて25%さらに脳梗塞を減らす
出血は半分しかない
血圧140以上だと出血多い
特に140以上ある人ではアスピリンは危険
シロスタゾール投与群では、アジア人でも白人並みの出血頻度に減る
白人はもともと出血少ないのでアスピリンでもいいのだが
だから外国のガイドラインとは違う
現在脳卒中のガイドライン改訂中
クロピドグレルは75歳以下体重50kg以上の人なら安全
シロスタゾール 頭痛・頻脈が副作用 心不全がなければ1次選択
クロピドグレル アスピリンを上回る効果? レジスタンス・併用薬の問題あり2次選択
アスピリンは保険未加入者が多いアメリカで使う薬?
一般演題
その他の二次性頭痛2
頭痛にて発症した硬膜肥厚性病変
特発性
自己免疫疾患
硬膜腫瘍
IgG4関連2例 脳神経麻痺 失調
特発性1例
ラトケのう胞1例
頭痛は直上で非特異的
造影MRIで診断
血清IgG4 全身合併症重要 自己免疫性膵炎など
硬膜病変による症状
リンパ腫に注意
TA GCA
本邦ではまれ
59才から85才の4例
頭痛続く
近位筋痛2例
CRP ESRは全例↑
動脈瘤の合併
PMR合併例ではPSLやめられない
脳室腹腔シャント不全によるICP亢進のMRI所見
特発性では
眼球後極の平たん化
視神経腫脹蛇行
横静脈洞狭窄
エンプティーセラ
二次性でも同様だった
シャント機能不全で
水頭症はないが、脳圧は上がっていた
IVIg後の頭痛 GBSでの検討
GBS53例
11%で頭痛
腰椎穿刺の影響も
後頸部・背部の激痛を呈した化膿性脊椎炎と硬膜外膿瘍
オピオイド鎮痛剤を必要とした
63M
頭痛 発熱
髄膜刺激徴候
MSSA血培で 髄液培養は?
男性 70歳以上
高齢 DM RA ステロイド 先行感染
ブドウ球菌
硬膜外膿瘍の合併
MRIで診断
培養で出なかったとき、どうする?
SjSの無菌性髄膜炎
31F
頭痛と発熱
前回髄膜炎はウィルス性と診断
感冒?
その後頭痛と頸部硬直
髄膜炎の疑いで転院
抗生剤と抗結核薬使用
しかし再燃
結核菌PCR陰性
薬剤熱と判断し中止
抗核抗体陽性
耳下腺顎下腺 ガリウムシンチで低下
SS-A抗体陽性
SLE、サルコイドーシス、ベーシェットで無菌性髄膜炎が知られている
抗生剤やNSAIDSで誘発されることも
無菌性髄膜炎の時は自己免疫疾患も鑑別に入れる
モラーレは?
新幹線頭痛
航空機頭痛
着陸体制で
鋭い痛みだが短時間
毎回ではない
初回搭乗で10%
鼻腔副鼻腔の交通不全
機体内圧
新幹線はトンネルでのすれ違いで圧差が生じる
その他の二次性頭痛3
停止性水頭症進行後の強い頭痛
32F
22歳発症の頭痛 中脳水道狭窄症
その後午前にひどい頭痛、変動性霧視などで受診
3脳室の拡大
ETV
髄液圧正常化から72時間以内で改善
停止性水頭症
過去水頭症があったが、通常は無症状
しかし成人になり頭痛出ることも
第3脳室底のバルーニングがあるときは、シャントでなくてもいい?
手術で頭痛が改善した くも膜のう胞2例
67F 左手足のしびれ
右くも膜のう胞
イソバイト内服、グリセオールで改善
Opに
13F
8歳から頭痛
歩行時のふらつき軽度
頭蓋下にのう胞
イソバイト内服、グリセオールで改善
Opに
改善
シストはよく見かけるが、頭痛の原因?
文献では75%に頭痛
複合性局所疼痛症候群CRPS
RSD カウサルギー
50F
交通外傷2年後
紙に気持ちや行動を書いてもらう
コミュニケーション分析
自分で気が付く
痛みも改善
仕事するように
痛みに焦点を当てても改善しなかった
家族内の役割 対人
オクレオチド反応性頭痛
下垂体腫瘍
36F GH産生Op後オクレオチド減量すると頭痛
ソマトスタチン
オクレオチドが高い親和性
視神経炎と潰瘍性大腸炎 CLIPPERS
43M
視神経炎繰り返す
右顔面の傷み痺れ
髄液正常だった
しかし2回目で細胞上昇
橋右T2ハイ
MRI再検
延髄から橋にかけ複数の病変
血管に沿って
リンパ腫?
失調 構音障害 複視
橋に点状の造影スポット
椎骨動脈拡張蛇行による激烈な三叉神経痛
上小脳Aが多い 本来
椎骨圧迫だと痛みがひどい
片側に2本ともよっている
舌咽神経痛
誘発は嚥下、顎の動き、咳、大声
のどから耳に拡がる
外耳道に瞬間的な痛み
ランチョンセミナー5
Challenging headache cases and how to handle them
- 症例1 コロイドシスト
頭痛50-60%
吐気、記憶障害
無症候性も多い
10%は増大
若年性・水頭症・突然死あり得る
CT 99%はモンロー孔??
MRI T1+C - 症例2 予防療法するかどうか、50%の症例もある
- 症例3 クモ膜下出血 40−55才で一番多い
女性の方が多い - 症例4 低髄液圧症候群
腰椎穿刺後
30−40歳代で多い
女性に多い
頭痛の缶詰
内科の頭痛 片頭痛と血圧の関連
- きっかけ例 54M 起床時の頸部痛
ブロプレスにアムロジンを追加
胸痛あるので
そうしたらイブ服用回数が減った - 片頭痛と高血圧
レイキャビック研究
低血圧の人が多い - 片頭痛と降圧剤
予防薬 - 降圧剤の有害事象としての頭痛 カルシウムブロッカー
- 慢性片頭痛患者では高血圧が多い
降圧剤を飲む(血圧を下げる)ことで頭痛が減る - カルシウムブロッカーはCSDを抑え
βブロッカー ACEI ARB 血管の透過性を抑える - 片頭痛患者の血圧
Sは低め Dは高め
高血圧が続くと慢性化しやすい
血圧は下げる方がいい
神経内科の頭痛 二次性頭痛
- PD Mg GBS MS CVD TA
PD 発症後頭痛少ない 抗パ剤が効果 うつや固縮が関連?
RLS ビシフロールで片頭痛が減少
片頭痛 セロトニン、CGRPに加えドーパの役割 - Mgと関連する頭痛
たれ首 複視と関連 女性 眼瞼下垂 - 症例 PRES(頭痛)後GBS 64F
女性だけ - MS 4割で頭痛 再発と関連 TTH 脊髄病変
- 脳梗塞と頭痛 後方循環 右
やや若年 女性 片頭痛の既往と関連
脳梗塞は悪化しにくい - TA GCAは大動脈瘤の危険因子
精神科の頭痛 頭痛を主訴に精神科救急受診した患者背景
- 身体的不定愁訴
- 1番は呼吸症状 頭痛は4番目
- 女性が2倍 30代が最多 援助希求行動が活発
- 神経症性障害 ICD-10
- 不安 身体的愁訴のみ うつ
- 救急では一時的な投薬のみ
- 9割以上は帰宅
藤田D 不登校の例は? 周辺状況の把握から
神経内科鍼外来
- 難治性の緊張型頭痛に対する鍼灸併用
3ヶ月以上薬物で効果がない14例
凝りを検出
頭痛日数3ヶ月で三分の一に
後頭下筋群 あもん
凝りとは?トリガーポイント - 片頭痛では?
三叉神経刺激に対するCSDへの影響
動物での検討
小児の頭痛
- 頭痛の性状捉えにくい
フェーススケールを使用
頭痛ダイアリーは有効 - 原因が多岐
しかし頭痛外来では一次性が多い
二次性 ODにともなう 副鼻腔炎 精神疾患 てんかん - 複数の頭痛を同時に有する
- 小児特有の頭痛
周期性嘔吐賞
OD POTS - 片頭痛 小児では1から72時間
- 頭痛の種類によらずイブプロフェンとアセトアミノフェン
イミ点鼻 リザトリプタン
アミトリプチン ペリアクチン - デパケンは慎重に
- 心理的要素が強い
- 不登校
身体疾患の検索から
発達障害
期待の大きさ
認知機能の問題 - 楽しいことを考える
- フロア USAではODと言わない 診断の整合性は?
他院で低髄液圧と言われてもPOTSが実は多い
ほっておいても治らない例も
薬剤師の視点からの頭痛
- 服薬回数
タイミング
2種類の薬効のある薬 例 デパケン プロプラノロール - アンケート 保育園保護者
対象 女性 30台が多い
月数回 半日 きっかけはストレス 生理 家族歴半分 市販薬で効果 通院面倒
イブ、バファリン、ナロン 値段で決めた
説明書は読まない 手軽に買える薬に副作用はないと思うから
30分以内で効果 効果ありとは
効果なければもう1回飲んで寝る
月10回以内がほとんど
ネットで情報得る率、医師・薬剤師と同じ頻度
薬原性の頭痛 発作回数が急激に増えたら?
- 急性曝露とその離脱による頭痛
即時型も遅延型も72時間以内に改善 - NO一酸化窒素 ニトログリセリン ホットドッグ 即時型は片頭痛に似ている
遅延型 NO消失後 - PDE阻害薬 5時間以内に始まり72時間以内に改善
バイアグラ シロスタゾール
59M 左麻痺 シロスタ開始後 ロキ無効
クロピドに変更後改善 - CO
血中の量に比例して - アルコール
即時 カクテル頭痛
遅延 二日酔い - 食品添加物
チョコ チーズ アスパレート - グルタミン酸ナトリウム
味の素 - コカイン誘発頭痛
直後 - ヒスタミン
即時型 すぐなりすぐ直る
遅延型 青魚 - 離脱はカフェインが多い
コーヒー 玉露 - アルコール以外は遅延型がおこる場合、もともと一次性がある
頭痛が増えたら、他の薬剤、生活習慣聞いてみる
眼科の頭痛
- 適切な矯正
ブルーライトカットで改善
耳鼻科の頭痛
- 鼻副鼻腔に関する頭痛
- 鼻粘膜接触点頭痛
鼻腔内の粘膜接触による
鼻が詰まっただけではない - 鼻が詰まると頭痛が増悪
慢性的に重たい
局所麻酔で改善
外科的Opで改善
CT冠状断が診断に有効 - 鼻中隔と粘膜が接触
副鼻腔炎はないが痛む
一般の耳鼻科は知らない
局所麻酔テスト
鼻腔通気改善 頭痛も改善
7例 40歳前後の男性 - めまいと頭痛
難治性めまいの患者にアンケート
疲れやすい 不眠 頭痛
整形外科の頭痛
- 頸部由来のものが多い
TTH 30%
M 10%
頸部の動き
可動域制限
C2、3、4 - 特異性頭痛
9M
斜頸
回旋位固定 - 環軸関節亜脱臼
RA 偽腫瘍 脊髄圧迫
OPLL
ヘルニア
神経鞘腫瘍 - 非特異的
TTH
髄液漏出 - 上肢の痛みやしびれがあれば精査
婦人科の頭痛
- すべて女性
更年期女性の頭痛
情報はあふれている - 性成熟期と老年期のはざま
症状が障害になれば更年期障害
エストロゲンの低下
明確な診断基準はない
あくまでも除外診断 - 首や肩の痛み
疲れやすい
頭痛 第3位 - 頭痛は増えている
一次性頭痛の鑑別さえしていない - 更年期外来の
40%が頭痛の診療も希望 - 片頭痛 23例58例中
閉経して減るとは限らない
Women are different from men.
25年間、女性の片頭痛を研究する旅
女性の片頭痛 年間有病率は30−40歳代が多い
女性は男性の3倍
片頭痛患者の年間医療コスト 女性で100USD
1988 月経片頭痛 月経1−5日目に多い
しかしコンセンサスはない
定義 タイミング デフィイニション ??
片頭痛のタイプ
診断
頭痛の第一日目は、月経の第一日目前後が多いがさまざま
前兆を伴わない片頭痛に関し
月経関連片頭痛
純粋月経時頭痛
3回の月経を観察し、2回以上で頭痛(−2〜+3日)
80%以上頭痛(−2〜+3日)に集中するのは11%のみ
2006年 病態生理にせまる
月経とエストロゲン、プロゲステロンの関連を研究
プロゲステロンを投与しても片頭痛は不変
エストロゲンを投与すると、片頭痛の発生が遅れる
エストロゲンの低下が引き金であることがわかった
40例の月経片頭痛患者で、尿検査による性ホルモン解析
エストロゲン低下する時期で頭痛が多く、上昇する時期では少なかった
エストロゲン低下の2例
Late luteral phase
Pill-free interval of combined oral contraceptives
エストロゲン低下3日後に頭痛が起こることが多い
−5〜+2日 1.5mgのエストロゲンジェルで補うと
片頭痛の発生が後ろにずれる
プロゲステロンも月経そのものも無関係
プラセボでも確認
これぞ病態生理だ
エストロゲンと前兆を伴う片頭痛との関連
高容量のエストロゲンで、前兆をともなう片頭痛が起こる
前兆を伴う片頭痛では、エストロゲンレベルが2倍である
男性から女性に性転換した50例で検討
エストロゲンを継続的に投与されている
13例が片頭痛を発症し、そのうち7例に前兆を伴った
異常に高い比率
女性と男性の片頭痛の違い
48時間以上続くのは女性に多い
日数も女性に多い
共存症も多い うつ TMD IBS 繊維筋痛症
治療は同じでいいのか?
2013 遺伝子研究に向かう
まだ旅は続く