第119号
いよいよ夏到来。
私たちも7月3日から2週間の夏休みに入ります。
ふだん、日曜祝日と全力で診察を続けている、ご褒美。
さて、今月の展覧会はこれ。
クリュニー中世美術館、というパリのややマイナーな美術館の至宝が来日。
あまり工芸品には深い興味を抱かない私ですが、これは別格。
謎に満ちた六枚のタピスリー。
タピスリーのモナリザ、と讃えられることも。
見どころは、なんといっても、貴婦人のまとう豪華な衣装。
この貴婦人は、六枚のタピスリーそれぞれで顔が違うのが、不思議なんですが、図録を見て同感。
館長さんの論文に、「全くの同一人物ではないが、別人でもない」と称されていて、言いえて妙。
そして、一角獣とライオンはもちろん、赤い背景に散らされた千花文様に、顔をのぞかせる動物たちも魅力の一つ。
以前、お正月にクリュニーを訪ね、ウサギのクッション・カバーをお土産に買ってきたことを思い出します。
ヨーロッパの中世に関心を持つきっかけとなること間違いなし、の展覧会です。
たぶん、現在本家のクリュニーは改装に入っていることと推察しますが、おそらく、本家で鑑賞するより、今回の展覧会の方が、明るい灯のもとで見られることでしょう。作品を害さないような、日本のLED照明技術は極めて高い、ので。
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