第125号
H25年最後のくぐいだよりは、11月と12月のコンサート情報。
年末年始の旅行は来年1月号でご紹介。
東京文化会館
これが今回のハイライト。
トリノ王立歌劇場のヴェルディ・仮面舞踏会とプッチーニ・トスカ。
トリノをイタリアを代表する歌劇場の一つに押し上げたノセダの指揮で引越し公演。
オクサナのアメーリアは、なんとも無表情。昔の突っ立って歌うソプラノ、という印象。
マリアンネ・コルネッティのウルリカはさすがの迫力。新国立でナブッコのときはかわいそうな衣装でしたが、これが本来でしょう。
市原愛のオスカルもとてものびやかでした。
トスカはバックステージツアーに招待されて。一番有名な人ともすれ違いました。
パトリシア・ラセットのトスカで聴きましたが、まさに歌う女優です。オペラ嫌いな人は、歌うか芝居するかどっちかにしぼれ、というむきが多いと思いますが、完全に歌と芝居がシンクロしていました。
年末、都響で庄治沙綾香のヴァイオリンも聴きましたが、さすがに名フィルより実力上ですね。バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番、事務長は「耳に残るメロディがない」と申しておりましたが、「ぶおんぶおんぶおん」と大きな虫が鳴くようなヴァイオリン、耳に残りますって。
サントリーホール
これも今年の目玉。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ルドルフ・ブッフビンダー ピアノ&指揮
- ベートーヴェン ピアノ協奏曲チクルス
ホワイエで開催中の「人間、ベートーヴェン展」も。 - ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 op.15
- : ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73「皇帝」
いわゆる弾き振り。感動。流れだすような。
内田光子ピアノ・リサイタル
- J. S. バッハ: 『平均律クラヴィーア曲集 第2巻』第1番 ハ長調 BWV870、第14番 嬰へ短調 BWV883
- シェーンベルク: 『6つの小さなピアノ曲』op. 19
- シューマン: 『森の情景』op. 82
- シューマン: ピアノ・ソナタ第2番 ト短調 op. 22
- シューマン: 『暁の歌』 op. 133
内田さんの聴衆はお行儀がいい。フライング拍手皆無。
がばっと股を広げて弾く姿が印象的。
新国立劇場
ホフマン物語
「シャンゼリゼのモーツァルト」と呼ばれた異形の天才作曲家ジャック・オッフェンバックのホフマン物語。帰りの新幹線の都合で最後の幕はみれずじまい。したがって有名な舟歌は聴けませんで、これこそ耳に残るメロディがなかったです。
ピグマリオン
小田島さんの言葉遊び。
これも長丁場で最後まで見れないことが分かったので、昼の部で後半はZ席で鑑賞。なんだか最後は女性の自立の物語になって。マイフェアレディーとは違う落ち。
東京オペラシティー
ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ ピアノ・リサイタル
- J.S.バッハ: パルティータ第2番 ハ短調 BWV826
- ショパン: ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 op.58
- リスト: 巡礼の年第1年「スイス」から 郷愁(ル・マル・デュ・ペイ)
- ラヴェル: 高雅で感傷的なワルツ
- ラヴェル: クープランの墓
意欲的なプログラム。しかし、歩き方おかしいの。もしかしてアスペルガー的?
ボリス・ベレゾフスキー ピアノリサイタル
- ラフマニノフ:前奏曲より変ロ短調op.32-2、ホ長調op.32-3、ホ短調op.32-4、ト長調op.32-5、イ長調op.32-9、ロ短調op.32-10、変ニ長調op.32-13/ピアノソナタ第2番変ロ短調op.36
- ドビュッシー:「前奏曲集第1巻」よりデルフィの舞姫たち、野を渡る風、雪の上の足あと、西風の見たもの、とだえたセレナード、亜麻色の髪の乙女、ミンストレル
- ラヴェル:夜のガスパール
アンコールは、
- ドビュッシー:「映像」第1集より「水の反映」
- チャイコフスキー:「四季」より「10月:秋の歌」
- レビコフ:ワルツ
- ・ドビュッシー:「映像」第1集より「運動」
- ショパン:練習曲集第1番
と盛りだくさんでしたが、あらかじめ曲名全部当てたらロシア料理食べ放題にご招待、ってふっざけたロシア人だよ。
清水和音 ピアノリサイタル
- ショパン:即興曲第1、2、3番/バラード第4番
- リスト:巡礼の年第2年「イタリア」よりペトラルカの3つのソネット(第47、104、123番)/超絶技巧練習曲集第11番変ニ長調「夕べの調べ」
- ラフマニノフ:楽興の時op.16
【アンコール曲】
- ラフマニノフ(ワイルド編):美しい人よ、私のために歌わないで
- ラフマニノフ(ワイルド編):ヴォカリーズ
しょっぱなから、宇宙から音が聞こえてくると思ったら、おばあさま、補聴器落としてますよ。気が付いていないのはご本人だけ。昼のコンサートは年配の方が多いので、今後無理だな。
愛知県芸術劇場コンサートホール
名フィル第408回定期演奏会
小泉和裕 (指揮)
<空気・土−凍える冬から豊穣の秋へ>
- ベートーヴェン: 交響曲第2番ニ長調 作品36
- グラズノフ: バレエ『四季』 作品67
この四季、解説見ながら聴いたら、情景が目に浮かぶ感じで、ええ感じ。
音楽工房
中野 翔太 ピアノ・リサイタル
若くして小澤征爾らと共演を重ねる、次世代のスター。
- ドビュッシー: 2つのアラベスク
- デュティユー:「3つのプレリュード」より プレリュード 第3番「対比の遊戯」
- ドビュッシー:「ベルガマスク組曲」より「月の光」
- コリリアーノ: エチュード・ファンタジー
- ラヴェル: 亡き王女のためのパヴァーヌ
- ラヴェル:「夜のガスパール」より「オンディーヌ」
- ガーシュウィン: 3つのプレリュード
- ガーシュウィン (グレンジャー編): The Man I Love
- ガーシュウィン: ラプソディ・イン・ブルー
古典とジャズと。もうどちらも古典かな。
日本特殊陶業市民会館 フォレストホール(名古屋市民会館 大ホール)
第39回市民会館名曲シリーズ<第九演奏会>
演目
- 武満徹: ハウ・スロー・ザ・ウィンド
- ベートーヴェン: 交響曲第9番ニ短調 作品125『合唱付』
ホール自体がいまいちかな。
武満聴いていたら、なんかまた宇宙から音が聞こえてきて、事務長に確認したら「耳鳴だろう」と。ほんとにそうでした。ストレスの多い一年でした、というしめくくり。
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